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額装の ビフォー アフター

■ 27年前の額装品を再額装しました。

お客様の再額装の希望により、日本画の掛軸を解体して額装した額装品が、27年ぶりに戻ってまいりました。
27年前に依頼して頂いた方のご子息から電話を頂き、電話でお話を伺い、額装品を送っていただきました。
電話で伺ったときにはどんな作品だったか思い出しませんでしたが、実際に見ると徐々に思い出しました。
床の間に飾れるようにという希望のため、厚みの無いフレームで縦長な造りにしてあります。

旧額装/石田吟松「黎明」

作者=石田 吟松
画題=黎明
基底=絹本
画面寸法=507×420ミリ
フレームサイズ=1000×630ミリ
フレーム外寸=1028×658×22ミリ
フレーム=キハダ材女桑仕上げ(京物)
マット=ベンブリッジ社製アルファマット2枚重ね
グレージング=3ミリ厚アクリル板 (外して撮影しています)
マウント=ドライマウント
マウントベース=ベンブリッジ社製マウントボード2ply

■ 作品保存額装用マットとして日本国内に紹介されて間もない頃で、当時としては随分高いマットでした。
コンサベーソンフレーミングという概念はまだ日本には無い頃で、貪欲にその技術と資材特性を勉強していた頃の仕事です。
このアルファマットは現在の「ラーソン ジュール ニッポン」の前々身のレトラセットが販売と啓蒙をしていました。そして下図の「額装保障シール」というシールを額装店に配布していました。

額装保障シール

取扱店名のアートセンター日額は当店の前身名です。このシールの電話番号をみてお客様は当店に電話をかけてこられました。

■ 再額装の条件
飾りたい壁面には額縁が縦長のままでは飾れない。横長にしてほしい。
壁面が広いので大きめに作ってほしい。
大事な絵だから上手にやってほしい。
以上の3点がお客様の再額装に当たっての希望でした。

もともと本紙は横長ですので、横長の額装は返って自然です。
フレームは派手ではないが伝統的な手法で作られた上品でおくゆかしい棹ですし、傷もあまり入っていなかったのでリサイズして使用する事にしました。
大きくするためには、本紙とフレームの間のマット部分を広くすればよいのですが、上下左右共に広げると、どうにも間抜けになってしまいます。そこで左右のみを広げ、マット部分にミゾ構造を設け繰り返しパターンの柄緞子を貼りました。単色の巾広いマットは「ぬーぼー」としてしまいますが、このミゾ構造により額装画面に緊張感を与えることができ、全体を締めることができます。

新額装/石田吟松「黎明」

作者=石田 吟松
画題=黎明
基底=絹本
画面寸法=507×420ミリ
フレームサイズ=797×580ミリ
フレーム外寸=825×608×25ミリ
フレーム=キハダ材女桑仕上げ(京物/旧額装のフレームをリサイズ)
マット=2.5ミリベニヤ茶に裂貼り
     オリカ 細目ポプリン6161 トリイ夷川ドンス7416(ミゾ用)
面先=オリジン社製PD WoodyGold
グレージング=2ミリ厚アクリル板 (外して撮影しています)
マウント=ドライマウント(旧額装のまま)
マウントベース=ベンブリッジ社製マウントボード2ply(旧額装のまま)
マウントベースのバックボード=デラニウム(筒中プラスチック工業製)
裏板=2.5ミリベニヤに布貼り

■ 補足
  長野県の南部、大滝川鞍馬峡にて。昭和20年代に小林旅館に逗留し描く。
  (今は、鞍馬峡・小林旅館ともに牧尾ダムの湖底に沈んでいる)

■ 額装断面図(構造図)はこちらへ
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テーマ : 絵画・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

原 護

Author:原 護
額装の駆け込み寺・・・
額装工房アートランド
   店主 兼 職人です
中津川に店を構えて40年
当時は単なる額縁屋!!
ΓΓΓΓΓΓΓΓΓΓΓΓΓ
作品に対する安全と
  人に対する安全を重視
そして・・・恐妻家です。

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