茨城猪之吉 「秋の木曾御岳」

弊店のホームページ「Artists」をご覧になったSさんからメールを頂きました。
Sさんの実家に祖父が手に入れた茨城猪之吉画伯の山の油絵と作者のわからない山の油絵が2点あり、本■美術骨董館に写真を送って見立ててもらったところ、
茨城猪之吉画伯の油絵は1万から2万円、他の2点は3千から7千円という概算査定価格の回答があったとのこと。
ちなみ3点ともF8号です。
茨城猪之吉画伯の作品はすぐに「御嶽山」とわかりました。キャンバスの裏面を布でカバーしてあるということでしたので、めくってみていただくと「秋の木曾御岳」とキャンバス布の裏面に描かれていました。
他の2点は三文字の漢字サインの読める「三重」と作風を手がかりに調べたところ、行動美術協会の創立会員の田辺三重松画伯と解りました。
作品に描かれている山は、特徴ある山の形と作者が北海道出身という線から調べますと、「蝦夷駒ケ岳」と解りました。
以上の報告をSさんにするとたいへん喜んでいただけました。
茨城猪之吉画伯の紹介ページへ
小生には、実際の流通価格は全く解りませんが、桁が違うような気がします。
しかも鑑定・査定を看板にしている美術商が田辺三重松の作品と解らないとは??

田辺三重松画伯作 タイトル不明 F8

田辺三重松画伯作 タイトル不明 F8
やっとのことで、SEOで・・・
額装の ビフォー アフター
■ 27年前の額装品を再額装しました。
お客様の再額装の希望により、日本画の掛軸を解体して額装した額装品が、27年ぶりに戻ってまいりました。
27年前に依頼して頂いた方のご子息から電話を頂き、電話でお話を伺い、額装品を送っていただきました。
電話で伺ったときにはどんな作品だったか思い出しませんでしたが、実際に見ると徐々に思い出しました。
床の間に飾れるようにという希望のため、厚みの無いフレームで縦長な造りにしてあります。

作者=石田 吟松
画題=黎明
基底=絹本
画面寸法=507×420ミリ
フレームサイズ=1000×630ミリ
フレーム外寸=1028×658×22ミリ
フレーム=キハダ材女桑仕上げ(京物)
マット=ベンブリッジ社製アルファマット2枚重ね
グレージング=3ミリ厚アクリル板 (外して撮影しています)
マウント=ドライマウント
マウントベース=ベンブリッジ社製マウントボード2ply
■ 作品保存額装用マットとして日本国内に紹介されて間もない頃で、当時としては随分高いマットでした。
コンサベーソンフレーミングという概念はまだ日本には無い頃で、貪欲にその技術と資材特性を勉強していた頃の仕事です。
このアルファマットは現在の「ラーソン ジュール ニッポン」の前々身のレトラセットが販売と啓蒙をしていました。そして下図の「額装保障シール」というシールを額装店に配布していました。

取扱店名のアートセンター日額は当店の前身名です。このシールの電話番号をみてお客様は当店に電話をかけてこられました。
■ 再額装の条件
飾りたい壁面には額縁が縦長のままでは飾れない。横長にしてほしい。
壁面が広いので大きめに作ってほしい。
大事な絵だから上手にやってほしい。
以上の3点がお客様の再額装に当たっての希望でした。
もともと本紙は横長ですので、横長の額装は返って自然です。
フレームは派手ではないが伝統的な手法で作られた上品でおくゆかしい棹ですし、傷もあまり入っていなかったのでリサイズして使用する事にしました。
大きくするためには、本紙とフレームの間のマット部分を広くすればよいのですが、上下左右共に広げると、どうにも間抜けになってしまいます。そこで左右のみを広げ、マット部分にミゾ構造を設け繰り返しパターンの柄緞子を貼りました。単色の巾広いマットは「ぬーぼー」としてしまいますが、このミゾ構造により額装画面に緊張感を与えることができ、全体を締めることができます。

作者=石田 吟松
画題=黎明
基底=絹本
画面寸法=507×420ミリ
フレームサイズ=797×580ミリ
フレーム外寸=825×608×25ミリ
フレーム=キハダ材女桑仕上げ(京物/旧額装のフレームをリサイズ)
マット=2.5ミリベニヤ茶に裂貼り
オリカ 細目ポプリン6161 トリイ夷川ドンス7416(ミゾ用)
面先=オリジン社製PD WoodyGold
グレージング=2ミリ厚アクリル板 (外して撮影しています)
マウント=ドライマウント(旧額装のまま)
マウントベース=ベンブリッジ社製マウントボード2ply(旧額装のまま)
マウントベースのバックボード=デラニウム(筒中プラスチック工業製)
裏板=2.5ミリベニヤに布貼り
■ 補足
長野県の南部、大滝川鞍馬峡にて。昭和20年代に小林旅館に逗留し描く。
(今は、鞍馬峡・小林旅館ともに牧尾ダムの湖底に沈んでいる)
■ 額装断面図(構造図)はこちらへ
お客様の再額装の希望により、日本画の掛軸を解体して額装した額装品が、27年ぶりに戻ってまいりました。
27年前に依頼して頂いた方のご子息から電話を頂き、電話でお話を伺い、額装品を送っていただきました。
電話で伺ったときにはどんな作品だったか思い出しませんでしたが、実際に見ると徐々に思い出しました。
床の間に飾れるようにという希望のため、厚みの無いフレームで縦長な造りにしてあります。

作者=石田 吟松
画題=黎明
基底=絹本
画面寸法=507×420ミリ
フレームサイズ=1000×630ミリ
フレーム外寸=1028×658×22ミリ
フレーム=キハダ材女桑仕上げ(京物)
マット=ベンブリッジ社製アルファマット2枚重ね
グレージング=3ミリ厚アクリル板 (外して撮影しています)
マウント=ドライマウント
マウントベース=ベンブリッジ社製マウントボード2ply
■ 作品保存額装用マットとして日本国内に紹介されて間もない頃で、当時としては随分高いマットでした。
コンサベーソンフレーミングという概念はまだ日本には無い頃で、貪欲にその技術と資材特性を勉強していた頃の仕事です。
このアルファマットは現在の「ラーソン ジュール ニッポン」の前々身のレトラセットが販売と啓蒙をしていました。そして下図の「額装保障シール」というシールを額装店に配布していました。

取扱店名のアートセンター日額は当店の前身名です。このシールの電話番号をみてお客様は当店に電話をかけてこられました。
■ 再額装の条件
飾りたい壁面には額縁が縦長のままでは飾れない。横長にしてほしい。
壁面が広いので大きめに作ってほしい。
大事な絵だから上手にやってほしい。
以上の3点がお客様の再額装に当たっての希望でした。
もともと本紙は横長ですので、横長の額装は返って自然です。
フレームは派手ではないが伝統的な手法で作られた上品でおくゆかしい棹ですし、傷もあまり入っていなかったのでリサイズして使用する事にしました。
大きくするためには、本紙とフレームの間のマット部分を広くすればよいのですが、上下左右共に広げると、どうにも間抜けになってしまいます。そこで左右のみを広げ、マット部分にミゾ構造を設け繰り返しパターンの柄緞子を貼りました。単色の巾広いマットは「ぬーぼー」としてしまいますが、このミゾ構造により額装画面に緊張感を与えることができ、全体を締めることができます。

作者=石田 吟松
画題=黎明
基底=絹本
画面寸法=507×420ミリ
フレームサイズ=797×580ミリ
フレーム外寸=825×608×25ミリ
フレーム=キハダ材女桑仕上げ(京物/旧額装のフレームをリサイズ)
マット=2.5ミリベニヤ茶に裂貼り
オリカ 細目ポプリン6161 トリイ夷川ドンス7416(ミゾ用)
面先=オリジン社製PD WoodyGold
グレージング=2ミリ厚アクリル板 (外して撮影しています)
マウント=ドライマウント(旧額装のまま)
マウントベース=ベンブリッジ社製マウントボード2ply(旧額装のまま)
マウントベースのバックボード=デラニウム(筒中プラスチック工業製)
裏板=2.5ミリベニヤに布貼り
■ 補足
長野県の南部、大滝川鞍馬峡にて。昭和20年代に小林旅館に逗留し描く。
(今は、鞍馬峡・小林旅館ともに牧尾ダムの湖底に沈んでいる)
■ 額装断面図(構造図)はこちらへ
なぜか鳥達が
巣から落ちたツバメとかスズメの子が、なぜか持ち込まれる。
■ まず、この子はツバメ。



小生のレスキューの方法は・・・
持ち込まれた時はどの鳥も体温が下がっているので、ともかくすぐに40度ぐらいのお湯に首までつける。シラミなどの除去も同時に出来ます。
つづいてスポーツドリンクを少し温めて爪楊枝に着けてクチバシの横にこすりつける。すぐには飲まないので根気比べです。無理やり口を開けて流し込むと肺に入ってしまうので厳禁。獣医さんはスポイドを使っていました。
水分補給が出来たら暖かくして少し休ませます。
しばらくしてから練り餌を少し与えます。これは無理やり口をあけて割り箸を削ったヘラで口の中に入れてあげます。一度に沢山あげてはいけません、30分に一度の割合で少量ずつ与えます。
自分で口を開けて食べるようになったらミルウォームを潰して食べさせます。
体力が付いてきたらミルウォームの頭だけを潰して与えます。ここまでくればもう大丈夫です。
口がやたらめったら大きい。飛んでいる昆虫を空中でキャッチする為のようです。
この子は室内で飛行訓練をしてから外に放ってあげたが、自分で餌を取れるのかは全く解らない。解らないけど何時までも飼っておくわけにはいけない。無事であることを祈ることしか出来ません。
■ ボロ雑布ではありません。コノハズクの子供

ボロ雑布のようにみえるがコノハズクの子供です。ガラス張りの外壁に当たって落ちてうずくまっている所を保護されて持ち込まれました。
さすがに猛禽類は経験がないので獣医に診てもらいました。骨折はしていないので大丈夫とのこと。あとは君が面倒を見ろとビタミン剤とミルウォームをくれました。
希少種の野鳥は診察代は無料です。
暖をとるために100Vの豆電球を吊り下げておいたのですが、暑さに鈍いのか右の耳状の尖がった羽根部分を焦がしてしまいました。そこで主に面倒をみていた息子が名前を「ホウイチ」と付けました。
ミルウォームの他に猛禽類用のソーセージなどを取り寄せて与えたのですが20日ほどで亡くなってしまいました。このときは家族全員落ち込みました。
■ 煙突からの訪問者

旧式の薪ストーブがあります。1年に数回スズメが煙突から侵入してストーブな中でバタバタしています。中には空気取り入れ口から頭を出してあたりの様子を伺ったりしています。
部屋の窓を全開にしておき、ストーブの扉を開けると灰を撒き散らしながら飛んでいきます。
残念ながら、いまだ葛籠(つづら)をもらっていません。
■ まず、この子はツバメ。



小生のレスキューの方法は・・・
持ち込まれた時はどの鳥も体温が下がっているので、ともかくすぐに40度ぐらいのお湯に首までつける。シラミなどの除去も同時に出来ます。
つづいてスポーツドリンクを少し温めて爪楊枝に着けてクチバシの横にこすりつける。すぐには飲まないので根気比べです。無理やり口を開けて流し込むと肺に入ってしまうので厳禁。獣医さんはスポイドを使っていました。
水分補給が出来たら暖かくして少し休ませます。
しばらくしてから練り餌を少し与えます。これは無理やり口をあけて割り箸を削ったヘラで口の中に入れてあげます。一度に沢山あげてはいけません、30分に一度の割合で少量ずつ与えます。
自分で口を開けて食べるようになったらミルウォームを潰して食べさせます。
体力が付いてきたらミルウォームの頭だけを潰して与えます。ここまでくればもう大丈夫です。
口がやたらめったら大きい。飛んでいる昆虫を空中でキャッチする為のようです。
この子は室内で飛行訓練をしてから外に放ってあげたが、自分で餌を取れるのかは全く解らない。解らないけど何時までも飼っておくわけにはいけない。無事であることを祈ることしか出来ません。
■ ボロ雑布ではありません。コノハズクの子供

ボロ雑布のようにみえるがコノハズクの子供です。ガラス張りの外壁に当たって落ちてうずくまっている所を保護されて持ち込まれました。
さすがに猛禽類は経験がないので獣医に診てもらいました。骨折はしていないので大丈夫とのこと。あとは君が面倒を見ろとビタミン剤とミルウォームをくれました。
希少種の野鳥は診察代は無料です。
暖をとるために100Vの豆電球を吊り下げておいたのですが、暑さに鈍いのか右の耳状の尖がった羽根部分を焦がしてしまいました。そこで主に面倒をみていた息子が名前を「ホウイチ」と付けました。
ミルウォームの他に猛禽類用のソーセージなどを取り寄せて与えたのですが20日ほどで亡くなってしまいました。このときは家族全員落ち込みました。
■ 煙突からの訪問者

旧式の薪ストーブがあります。1年に数回スズメが煙突から侵入してストーブな中でバタバタしています。中には空気取り入れ口から頭を出してあたりの様子を伺ったりしています。
部屋の窓を全開にしておき、ストーブの扉を開けると灰を撒き散らしながら飛んでいきます。
残念ながら、いまだ葛籠(つづら)をもらっていません。
間違いだらけの額縁の取り付け
中津川市の、とある公民館で見つけました。
額装は当店で行ったものですが、取り付け工事は行っておりません。
額縁の取り付けで、してはいけないことを全て含む見本のような工事例です。

階段の踊り場から撮影しています。額縁が階段アプローチの真上に取付けてあります。
★一番大きな間違いは、決してこのような場所には取付けてはいけないことです。
真下に人がいる時に落下したら大変なことになります。
特に、この階段は玄関の正面にあり、階段のアプローチ部分は事務所と講堂をつなぐ通路にもなっていますので、通行は頻繁です。
■落下する要因/1
▲額ヒモが切れる。
(この額の取り付けはワイヤー自在が額ヒモに掛けてある)
▲ワイヤー自在のワイヤーが切れる。
▲ワイヤー自在のフック部分が伸びきる。
▲ワイヤー自在がスリップする。
▲壁金具が曲がったり折れたりする。
▲壁金具を留めているビスが抜けたり切断される。
■落下する要因/2
▲額縁の吊金具を固定しているビスが抜けたり切断される。
(電食による腐食もあります)
▲額縁の吊金具が破損する。(電食による腐食もあります)
▲額縁の留め
(枠の45度で接着されている4隅)の破損により、外枠の左右と上部を残して他の部分が落下する。(実際ありました)
これだけの落下要因があり、地震等災害も加わりますので、絶対に落下しないという保障は誰も出来ません。

額縁の後ろに隠れていて見えませんが、ワイヤー自在のフックは額ヒモに掛かっています。
★大型額には額ヒモは使用しない。
正しくは、額縁の吊金具に直接ワイヤー自在のフックを掛けます。
■額ヒモが切れる要因
▲不適切な紐の使用
(耐荷重不足の紐、滑りやすい紐、紫外線に弱い紐、使い回しの紐など)
▲過荷重による切断
(詳しくはこちらの「■額紐にかかるテンション」をご覧下さい)
▲吊金具とその固定ビスの電食による腐食液により紐が犯されて紐の耐荷重が下がり切断する。
▲額縁側の吊金具・壁側のフックとの接触面で機械的摩擦により紐が切断する。
(間仕切り壁とか一般木造住宅の壁は、ドアの開け閉め、道路・線路に接した住宅では車両の通行により振動します)
(この事例からは外れますが、大量生産されている額縁にはバリ取りが不十分な吊金具が多い為、この事故は多い。)
▲額紐の結び目がゆるむ(この事例はほとんど無い)

壁面に取付けてある金具は、何かの部品を流用している。
★公共の場所に額縁を取り付ける時には、静止加重で1.73倍に耐えられる金具にしますが、階段の上のような危険な所に付ける場合には耐震を考慮して3倍の重さに耐えられる金具にする必要があります。
この金具は余りにもお粗末です。
ワイヤーがフックの先端に掛けられています。テコの原理で荷重以上の負荷が壁側のL字に曲がっている部分にかかります。さらに小判型の穴があいているのでこの部分で曲がってしまうかもしれません。壁金具には触れておりませんので材質が解りませんがステンレスでないことは確かです。
ビスは外して確認しておりませんが目視ではネジ径が細すぎます。
何れにせよ極めてお粗末です。
★公共の場所に額縁を取り付ける時に使用するワイヤー径は1.5ミリ以上のワイヤーを使用する。
使用しているワイヤー径は1ミリです。通常このような展示には1.5ミリ以上のワイヤーを使用します。
某社の7×7ステンレスワイヤー、径1.0ミリの破断過重は80.0Kg、径1.5ミリの破断過重は190.0Kg、径2.0ミリの破断過重は358.0Kgです。しかし自在部分の耐過重はもっと低くなります。当店で販売している「パワーミニ」シリーズの静止安全荷重はワイヤー径1.0ミリで12Kg、1.5ミリで20Kgです。
壁金具とワイヤーが接する部分の形状も重要です。当件の壁金具は金属板の打ち抜きですのでエッジの部分でワイヤーがストレスを受けます。画像を拡大していただくと解りますが、すでにワイヤーの素線がバラけています。
★公共の場所に大型額を取り付ける時には二系統の方法で取付けます。
メインの吊系統と、万が一のサブ系統の二系統です。額縁側も壁側の金具も共用はしない。
サブの吊ワイヤーは遊びをつけておきます。メインの系統が破損したとき額縁が少し下がるか斜めになるようにしておきます。(一例としてこちらを参考にして下さい)
★その他
通常、壁側の金具は額縁に隠れる位置に取付けます。当件の様に壁金具とワイヤーが中途半端に見えるのは美的感覚を疑います。
また、取付け位置が壁面の中心ではなく右に寄っています。
★この階段の踊り場に飾られている、もう一つの額縁は!
Topの写真を撮っている位置の、右上に掛けられている額縁です。

額吊飾鋲フックと呼ばれる壁金具がたった一個です。しかも額ヒモが幅広平紐と呼ばれる素材としては旧式な紐です。〔額紐が切れた その1〕と同質の紐で紫外線に弱い紐です。
ところが

なんと、すぐ側に窓があります。蜘蛛の巣のようなこの紐が切れるのは時間の問題でしょうね!!
ちなみに、この窓のド正面が前記の階段上に取付けた額縁です。
日中はアクリルに映った窓しか見えません。
★蛇足ながら!
職員に「間違った額縁の取付け方の見本の塊りだから写真を撮らさせて」と申し込んで、了解を得て撮影しております。
もちろん、「これこれの理由で極めて危険です・・・」と説明はしてあります。
職員が、「どのぐらいの費用で出来るか・・・」と訊ねられたので、「工事費は特別に安くしても材料代込みで一万円は必要です」と答えると、「予算がねぇ・・・」
実は、現在の中津川市市長はハコ物を作るのが大好きなのです。議会はそれを抑制するどころか促成しています。
差し障りがあるといけませんのでたとえ話をしましょう。タトエバですよ!!タトエバ!!
とある団体の長は新しい車を買うのがとても好きです。必要ないし、身の丈に会わないのに、なんやかんやと理由を付けて新しい車を買います。
鍵を受け取った時(竣工式のテープカット)はご満悦です。
しかし、古い車はなんとも哀れです。外装がボロボロになってもなかなか塗装代を出してもらえない。エンジンが不調でも修理代も無い。それどころかガソリン代もまともに貰えない。車検代(耐震検査の予算)もなかなか出ない。エンジンオイルなど何時替えたか解らないありさま。
タトエバですよ!!タトエバ!!
額装は当店で行ったものですが、取り付け工事は行っておりません。
額縁の取り付けで、してはいけないことを全て含む見本のような工事例です。

階段の踊り場から撮影しています。額縁が階段アプローチの真上に取付けてあります。
★一番大きな間違いは、決してこのような場所には取付けてはいけないことです。
真下に人がいる時に落下したら大変なことになります。
特に、この階段は玄関の正面にあり、階段のアプローチ部分は事務所と講堂をつなぐ通路にもなっていますので、通行は頻繁です。
■落下する要因/1
▲額ヒモが切れる。
(この額の取り付けはワイヤー自在が額ヒモに掛けてある)
▲ワイヤー自在のワイヤーが切れる。
▲ワイヤー自在のフック部分が伸びきる。
▲ワイヤー自在がスリップする。
▲壁金具が曲がったり折れたりする。
▲壁金具を留めているビスが抜けたり切断される。
■落下する要因/2
▲額縁の吊金具を固定しているビスが抜けたり切断される。
(電食による腐食もあります)
▲額縁の吊金具が破損する。(電食による腐食もあります)
▲額縁の留め
(枠の45度で接着されている4隅)の破損により、外枠の左右と上部を残して他の部分が落下する。(実際ありました)
これだけの落下要因があり、地震等災害も加わりますので、絶対に落下しないという保障は誰も出来ません。

額縁の後ろに隠れていて見えませんが、ワイヤー自在のフックは額ヒモに掛かっています。
★大型額には額ヒモは使用しない。
正しくは、額縁の吊金具に直接ワイヤー自在のフックを掛けます。
■額ヒモが切れる要因
▲不適切な紐の使用
(耐荷重不足の紐、滑りやすい紐、紫外線に弱い紐、使い回しの紐など)
▲過荷重による切断
(詳しくはこちらの「■額紐にかかるテンション」をご覧下さい)
▲吊金具とその固定ビスの電食による腐食液により紐が犯されて紐の耐荷重が下がり切断する。
▲額縁側の吊金具・壁側のフックとの接触面で機械的摩擦により紐が切断する。
(間仕切り壁とか一般木造住宅の壁は、ドアの開け閉め、道路・線路に接した住宅では車両の通行により振動します)
(この事例からは外れますが、大量生産されている額縁にはバリ取りが不十分な吊金具が多い為、この事故は多い。)
▲額紐の結び目がゆるむ(この事例はほとんど無い)

壁面に取付けてある金具は、何かの部品を流用している。
★公共の場所に額縁を取り付ける時には、静止加重で1.73倍に耐えられる金具にしますが、階段の上のような危険な所に付ける場合には耐震を考慮して3倍の重さに耐えられる金具にする必要があります。
この金具は余りにもお粗末です。
ワイヤーがフックの先端に掛けられています。テコの原理で荷重以上の負荷が壁側のL字に曲がっている部分にかかります。さらに小判型の穴があいているのでこの部分で曲がってしまうかもしれません。壁金具には触れておりませんので材質が解りませんがステンレスでないことは確かです。
ビスは外して確認しておりませんが目視ではネジ径が細すぎます。
何れにせよ極めてお粗末です。
★公共の場所に額縁を取り付ける時に使用するワイヤー径は1.5ミリ以上のワイヤーを使用する。
使用しているワイヤー径は1ミリです。通常このような展示には1.5ミリ以上のワイヤーを使用します。
某社の7×7ステンレスワイヤー、径1.0ミリの破断過重は80.0Kg、径1.5ミリの破断過重は190.0Kg、径2.0ミリの破断過重は358.0Kgです。しかし自在部分の耐過重はもっと低くなります。当店で販売している「パワーミニ」シリーズの静止安全荷重はワイヤー径1.0ミリで12Kg、1.5ミリで20Kgです。
壁金具とワイヤーが接する部分の形状も重要です。当件の壁金具は金属板の打ち抜きですのでエッジの部分でワイヤーがストレスを受けます。画像を拡大していただくと解りますが、すでにワイヤーの素線がバラけています。
★公共の場所に大型額を取り付ける時には二系統の方法で取付けます。
メインの吊系統と、万が一のサブ系統の二系統です。額縁側も壁側の金具も共用はしない。
サブの吊ワイヤーは遊びをつけておきます。メインの系統が破損したとき額縁が少し下がるか斜めになるようにしておきます。(一例としてこちらを参考にして下さい)
★その他
通常、壁側の金具は額縁に隠れる位置に取付けます。当件の様に壁金具とワイヤーが中途半端に見えるのは美的感覚を疑います。
また、取付け位置が壁面の中心ではなく右に寄っています。
★この階段の踊り場に飾られている、もう一つの額縁は!
Topの写真を撮っている位置の、右上に掛けられている額縁です。

額吊飾鋲フックと呼ばれる壁金具がたった一個です。しかも額ヒモが幅広平紐と呼ばれる素材としては旧式な紐です。〔額紐が切れた その1〕と同質の紐で紫外線に弱い紐です。
ところが

なんと、すぐ側に窓があります。蜘蛛の巣のようなこの紐が切れるのは時間の問題でしょうね!!
ちなみに、この窓のド正面が前記の階段上に取付けた額縁です。
日中はアクリルに映った窓しか見えません。
★蛇足ながら!
職員に「間違った額縁の取付け方の見本の塊りだから写真を撮らさせて」と申し込んで、了解を得て撮影しております。
もちろん、「これこれの理由で極めて危険です・・・」と説明はしてあります。
職員が、「どのぐらいの費用で出来るか・・・」と訊ねられたので、「工事費は特別に安くしても材料代込みで一万円は必要です」と答えると、「予算がねぇ・・・」
実は、現在の中津川市市長はハコ物を作るのが大好きなのです。議会はそれを抑制するどころか促成しています。
差し障りがあるといけませんのでたとえ話をしましょう。タトエバですよ!!タトエバ!!
とある団体の長は新しい車を買うのがとても好きです。必要ないし、身の丈に会わないのに、なんやかんやと理由を付けて新しい車を買います。
鍵を受け取った時(竣工式のテープカット)はご満悦です。
しかし、古い車はなんとも哀れです。外装がボロボロになってもなかなか塗装代を出してもらえない。エンジンが不調でも修理代も無い。それどころかガソリン代もまともに貰えない。車検代(耐震検査の予算)もなかなか出ない。エンジンオイルなど何時替えたか解らないありさま。
タトエバですよ!!タトエバ!!





